アスファルト防水とは?基礎知識を分かりやすくご紹介!

防水工事知識

今回ご紹介するのは、防水工事の工法の一つであるアスファルト防水。

一体どんな工事なのでしょうか?

基礎知識や工事の流れについてご紹介していきます!

目次

 

アスファルト防水とは?

アスファルト防水とは、建物を雨漏りから守ってくれる防水層に使われる工法で、昔からよく使われている防水工事の一つです。

工法は、防水機能をより強くするために二層以上に仕上げる積層工法で、合成繊維不織布のシートに
ルーフィングシートを二層以上重ねて行います。

ちなみにルーフィングシートとは、液状に溶かしたアスファルトを染み込ませてコーティングしたシートで、建物内に水滴を入れないという点が特徴です。

アスファルト防水は主に3つの工法に分類され、それぞれにどのような特徴があるのでしょうか?

メリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

 

3つの工法の特徴、メリット・デメリット

工法は熱工法、トーチ工法、常温工法(冷工法)の3つに分類されます。

1.熱工法

2枚から4枚のルーフィングシートを積み重ねて防水層を作り、熱を加え溶かしたアスファルトを使う事が特徴です。

メリット

多くのノウハウが積み重ねられており信頼性も高く、日本で100年以上も続けられている歴史のある工法です。

デメリット

大きな窯でアスファルトを熱して溶かすので置く場所が必要となり、220度から270度の高温の熱が発生します。

独特な臭いの煙や火災のリスクもあるため周辺地域への配慮も必要になるため、近年では採用する工事が減ってきています。

 

2.トーチ工法

アスファルトを炙って溶かしルーフィングシートの裏面と下地を貼り重ねる工法です。

トーチバーナーと呼ばれる一般的なバーナーを使用します。

メリット

コストを抑えられるので民間工事で多く利用されています。

シートを隙間無く溶着する事が出来、高い防水効果もあり、環境にも優しい事が特徴です。

デメリット

火気を使用するので、燃えやすいものが周りにない広い場所でないと施工出来ないという点がデメリットです。

 

3.常温工法(冷工法)

熱を使わずに防水層を作る事が出来、公共工事で多く利用されています。

ルーフィングシートの裏面に、自着層(ゴムアスファルトの粘着層)をコーティングし、交互に複数枚貼り合わせていく工法です。

施工したコンクリートにしっかりと付着するのが特徴です。

メリット

公共工事で多く使われているだけあり、熱や臭いが出ないので、環境にも優しく安全性が高いのがポイントです。

デメリット

防水層の密着度が熱工法と比べると劣るため、防水効果が低くなってしまう可能性があります。

 

工事の場所と流れ

アスファルト防水がよく使われる場所は屋上で、マンションや公営住宅など、面積の広い場所で利用される事が多いです。

一戸建ての住宅やバルコニーなどの面積の狭い場所ではあまり使われません。

既にアスファルト防水が施工されていた跡に施工され、天候や状況にもよりますがおおよそ3週間程度で完了します。

また次のような流れで工事が進んで行きます。

①既存の劣化部分を撤去し、下地の調整を行います。

②プライマーを全面に塗って、ルーフィングシートを貼っていきます。

③防水材を保護するためにトップコートを全面に塗って工事が完了します。

 

足場の費用について

工事の際に足場を組むかどうかは、施工する場所や状況によって異なります。

アスファルト防水を単体で工事する場合や、屋上防水のみの場合であれば梯子を使うので足場を組まないことが多いです。

足場の費用が必要かどうかはしっかりと確認しましょう。

 

まとめ

アスファルト防止の基礎知識や流れをご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?

漏水や雨漏りが深刻化しないように定期的に点検し、必要に応じて防水工事を行うようにしましょう!